ひがやすを技術ブログ

電通国際情報サービスのプログラマ

ちょっと頭のいい(天才じゃない)コンプレックス

告白する。
僕の「初恋」の相手は、5才の女性で、保育園に通ってた。
時に、僕も当時5歳である。プラトニックな関係だった。
ちょっといじめたら、「もう嫌い」っていわれて、「もう」ってことは、以前は僕のこと好きだったのかと思った単純な自分が懐かしい。

なぜこんな話をするのかというと、単なる前振りだ。このエピソードは今日のテーマとまったく関係がない。


これまで、僕は「ちょっと頭のいい」というテーマのエントリをたくさん書いてきた。HOT deployを日本語に訳すと「ちょっと頭のいい」という意味になる。もちろん、嘘だ信じないでくれ。

なぜ僕がこんなに「ちょっと頭のいい」について興味があるかといえば、なんというか、まあ不幸な育ちに原因があると思う。

この話題について、僕は今まで意図的に避けてきた部分がある。

率直にいって、この話題を持ち出すのは怖いのだ。


正直に言おう。僕は20年以上の間、ひとつの強迫観念に侵されてきた。いまでも後遺症が強く残っている。このエントリは、僕の病理との戦いの回想録である。


僕が抱えている病理、名付ければ「ちょっと頭のいいコンプレックス」とでも言うべきものだ。

ことの発端は、こういうことだ。

 「やすをちゃん、落ち着いて聞いてね」

沖縄の那覇市の塾で、ぼくの先生は、僕をじっと見据えて言った。

 「あなたは、ちょっと頭がいいわ」
 「一生懸命勉強すれば、東大にいけるかもしれない」

そのとき僕がどう思ったかというと、「そりゃ、一生懸命勉強すれば、東大いけるだろう」という感じであったと思う。

その言葉とともに、僕は知能指数に関してのレポートを貰った。そこには140と書かれていた。なんという中途半端な数字。天才でも神童でもない。ふつうよりは「ちょっと頭が良い」んだけど、努力しないと何にも始まらないってレベルだ。

人よりも「ちょっと頭が良い」から最初のうちは成績が良いんだけど、そのうち努力するやつに抜かれてしまう。僕の人生はその繰り返しだった。

小学校六年生のとき、最初、塾でトップだったんだけど、湧川ってやつに抜かれてしまった。彼は、ラサール中にいって、その後、東大の法学部に入った。

中学のときも、最初、塾でトップだったんだけど、秀康ってやつに抜かれてしまった。彼は、その後、京大の理学部に入った。

高校のときも、最初、学校でトップだったんだけど、いろんなやつに抜かれてしまった。僕は、最初の大学受験のとき、琉球大学に落ちてしまった。原因は、ドラクエ2をやりすぎて、直前の1,2,3月に何も勉強できなかったからだ。ドラクエ2を1月に、発売するってひどいよね。

一浪のときも、最初、スーパーファミコンのファミテニでトップだったんだけど、いろんなやつに抜かれてしまった。セガ・マークⅢのファンタジーゾーンが面白すぎて、ファミテニに集中できなかったからだ。その年もドラクエ3が1月に発売されたんだけど、誘惑に打ち勝って、買わずに勉強した。その年、東工大の理学部に入った。

僕は、度重なる失敗の経験から、努力するやつが勝つんだということを学んだ。大学にいったら、徹底的に努力してやろうと思った。

そこで僕は、大学2年からワインスクールに通った。アカデミィデュヴァンという学校だ。
http://www.adv.gr.jp/
ソムリエの田崎信也さんからもイタリアワインを教わった。

過去の経験から努力することの大切さを知った僕は、ワインの勉強に打ち込んだ。月に2,3回は、ワイン会にも参加した。ワイン会ってどんなものかといえば、ワインをたらふく飲む合コンみたいなものだ。酒の強い女性ばっかりで、僕はいつも記憶をなくして家に帰っていた。

努力の甲斐があって、大学4年生のときには、史上最年少で、アカデミィデュヴァンで講師として教える資格に合格した。努力の大切さが実感できたときだった。


僕は努力を惜しまない。努力せずに失敗することを繰り返したくない。頭のよさも重要だけど、努力することのほうが、より重要だと思う。

オリジナルはこちら
天才コンプレックス