ひがやすを技術ブログ

電通国際情報サービスのプログラマ

Seasar Conference Final

今週の土曜、9/24にSeasar Conference Finalを行います。
10年前に始まったSeasar Conferenceもいよいよ今度でFinalです。
お申し込みはこちら。
http://seasar.connpass.com/event/38679/


Seasar Projectの面白かったところって、開発方法論が盛り上がったところだと思うんですよ。
ステートレスなサービス + DTO vs Fatなドメインモデルみたいな。


マーチンファウラーをはじめとして、著名な人たちのほとんどが「ドメインモデル推し」の中、僕は、「ステートレスなサービス + DTO推し」だったからね。S2Daoは、このために作ったようなものです。
あの開発方法論の議論に、かなりの人が参加したり、自分で考えたりしたでしょう。それが、面白かったところです。みんなが自分の事として考えたから。そんな難しい話ではないし、自分のプロジェクトに即いかせる話だしね。
オブジェクト指向ナンチャラとかDDDとか、素晴らしいものなんだけど、自分のプロジェクトで生かそうとするとそう簡単にはいかないからね。


Seasar2の開発が終了した事で、Seasar Projectに関わった多くの人たちの多くの時間が無駄にされたと、思っている人もいるようだけど、僕はそうは思わない。Seasar Projectに関わった事で、プログラマとしての能力や知名度をあげた人とって多い訳だから、それを否定する必要はないと思っています。


今度のSeasar Conferenceでは、「Seasar Projectのふりかえり」と「SXSW攻略法」の二つの話をします。


Seasar Projectのふりかえり」では、昔話をしてもしょうがないので、いくつかのプロジェクトを「なぜ始めたのか」「うまくいったところとでその理由」「失敗したところとその理由」を話す事で、これから、新しくプロジェクトを立ち上げる人向けに、少しでも役に立つ話が出来ればと思います。


「SXSW攻略法」では、2016年のSXSWで、RealeaseItというアワードでファイナリストに残る事が出来たので、ファイナリストに残るためのこつ、そしてアワードをとれなかった理由。また、SXSWでは、ブースも出したので、ブースを出すときのポイントを話したいと思います。


Seasar Conference Finalお申し込みはこちらです。
http://seasar.connpass.com/event/38679/

続Seasar2から卒業しよう

前回のエントリは、OSSとしての説明が抜けていたので、今回、きちんと説明させてください。


Seasar2S2JDBC(元々Seasar2の一部)、SAStrutsは、これまでも、これからもOSSであり、githubでずっと公開されるので、フォークでも何でも好きにしてください。
Mavenリポジトリ、ドキュメント、MLなどがどうなるのかは、現在話し合っている最中です。方向性としては、現在、Seasar2を利用している人々に、最も影響の少ない選択肢が選ばれるはずです。


Seasar Foundation、Seasar Projectsのクローズの提案をしましたが、これは、取り下げます。
あくまでも、お願いという形でしたが、私がお願いするとかなり強制力を持ってしまうことに対する配慮がかけてました。


2016/9/26にSeasar2S2JDBCSAStrutsのメンテナンスを現在のコミッタが終了するのは決定で、これは変わりません。ただし、OSSなので、新たにコミッタになって、メンテナンスもしくは、新機能の開発をするのは自由です。希望者は私まで連絡してください。

Seasar2から卒業しよう

人は、新たな環境で経験を積んでいくと、少しずついろんなことが出来るようになり、そのうち、その環境では、何でも自分の思った通りに出来るようになります。
「おら、強ぇ」状態。


これは、素晴らしいことなのですが、一つ問題があります。成長が止まってしまうことです。
人は、知らないことを経験したり、つまずきを乗り越えたときに、成長します。知らないことがほとんどなくなったり、つまずくことがなくなったりすると、成長が止まってしまうのです。


Seasar2.4、S2JDBCSAStrutsと開発してきて、通常のサーバーサイドJavaは、十分にやりきった感がありました。このままこの場所にいるのは、心地いいんだけど、成長が止まってしまうのが不安でした。
人って不思議なもので、一定の能力でとどまるってことが出来ないんだよね。成長が止まると、能力は落ちていく。


自分はどこか、ドラゴンボールの悟空に似ているところがあるんだと思う。
「オラもっと強くなりてえ」といつも思ってる。
だから、もうやりきったと思ったSeasar2の開発を停止し、自分が成長できる新たな環境(当時は、Google App Engine)に移っていった。


これが、Seasar2開発停止の真相。機能を枯れさせるためってのは、嘘じゃないけど、まわりを納得させるために、後付けで考えたものです。


ここまでは、私の話をしたけど、これは、Seasar2のユーザーにも当てはまります。
多くのSeasar2のユーザーが、Seasar2の悪いところも良いところも把握し、自分の思った通りに開発が出来るようになっているでしょう。あまり、困ったりすることが少ないので、なんとなくSeasar2を使い続けていると思います。


本当にSeasar2を使ってくれてありがとう。


そして、上から目線で本当に申し訳ないけど、もうSeasar2から卒業してください。新たな環境にチャレンジしてほしい。


土曜日に行われたSeasar Conference 2015で発表しましたが、Seasar2S2JDBCSAStrutsのサポートを2016/9/26で打ち切ります。
Seasar2からの移行パスは、あえて私からはいいません。
みんなが、自分がやりたい環境を選ぶのを邪魔したくないから。
私が、ある環境を推薦してしまうと、フレームワークの選定する権限のある、でも技術的に詳しくない人は、その環境にしとけといってくるでしょうから。


ここからは、Seasar Projectsのコミッタへのお願いです。
今後も活動を続けていく場合は、Seasar Projectsから卒業してください。2016/9/26で、Seasar Projectsもクローズしたい。


ここからは、Seasar Foundation(NPO)の理事へお願いです。
2016/9/26で、Seasar Foundationもクローズしたい。


2016/9/26で、Seasar2にかかわるすべてをクローズするのが、けじめとして良いのかなと思っています。


最後になってしまったけど、2008年以降もずっと、Seasar2をメンテナンスしてくれた小林(koichik)さん、本当にありがとう。

Seasar Projectsとは何のために存在したのか

Seasar2を中心とする100を超えるプロジェクト、100名を超えるコミッタ。Seasar Projectsは、世界的にみても、大きい方のOSSだったといえるでしょう。
そして、年一、二回、大規模に行われるSeasar Conference。今回も既に500名を超える方々に申し込みいただいています。


これらは、何のために存在したのか、そして、存在しているのか。
参加しているメンバーによって、その意味は違うと思いますが、私は、あることを考えて、ずっと行動してきました。


それは、「プログラマが自分に適した(働き)場所を見つける」ということです。


もちろん、最初は、Seasar Projectsは、Seasar2を使ってくれるユーザーを増やすために存在しました。でも、ある程度、コミッタの人数が増えてくると、優秀なコミッタを自分たちの会社にスカウトする場になっていきました。また、逆に、コミッタの方が自分が働きやすい場所(にいる社長や社員)を見つけるための場でもありました。Seasar2の飲み会は、特にそれが顕著だった(当時は狩り場といわれていました)と思います。


Seasar Conferenceは、コミッタにとっては、表面的には、新機能を発表する場です。でも、実際は、OSSは放っておくと期限がないので怠けがちですが、Seasar Conferenceでの発表を目標に新機能を実装するので、良い意味でのタイムリミットが設けられる場なのです。


Seasar Conferenceのもう一つの意味は、新たなコミッタをスカウトすることです。実際には、Seasar Conference後の飲み会でスカウトすることになります。


そして、さらに、Seasar Conferenceは、コミッタだけでなく、観客にとっても「プログラマが自分に適した(働き)場所を見つける」場所です。単に、セッション聞いてかえるだけじゃもったいない。


まとめると、Seasar ProjectsとSeasar Conferenceは、「プログラマが自分に適した(働き)場所を見つける」場を提供するということが、私にとっての強い目的でした。
それは、今回も一緒です。参加している方は、「自分に適した(働き)場所を見つける」ということを意識してみてください。


Seasar Conferenceの基調講演で、Seasar2や私に関する質問に包み隠さず答えるという時間を設けたいと思います。私が答えることで困る人が出てくることがなければという範囲内でですが。
例えば、「日本のSIの現場で使っている技術が、世界的に使われているものと違っていて、いろんな機会損失が生じたと思いますが、それについてどう思いますか?」とかね。
誰も質問者がいないのも寂しいので、一番手は、ヨシオリにお願いしたいと思います。空気を読んで、答えづらいでもみんなが聞いてみたいという質問を考えてくれるはず。
聞きたいことがあるけど、当日は残念ながらいけないという方は、はてぶかFacebooktwitterでコメントしてください。


Seasar Conference、まだ、申し込みをしてない方は、下記のリンクから。
http://seasar.connpass.com/event/19317/

SIは本当に終わったのか?

SmartNewsやBacklogの華やかな成功をみていると、SIになんて明るい未来はないんだから、これからはスタートアップをやるべきだと思う方も少なくはないでしょう。
だけど、世の中そんなに甘くない。


私は、2011年から5年間、スタートアップのようなことをずっとやっていますが、未だに何一つ成功していません。
問題は、技術にあった訳ではありません。やりたいことで実現できなかったことなんてなかった。
問題が、アイディアにあった訳でもありません。もちろん、アイディアが今一で、失敗したプロジェクトもありますが。電通の人たちと一緒に仕事をやっているので、アイディアは面白そうなものがほとんどです。でも、実際に実装してみると、それほど面白いものにならない。


これ、実はしょうがないんです。アイディアは実装するまで、その本当の面白さを確認できないから。
だから、スタートアップでは、アイディアの面白さが確認できる必要最小限度のプロダクトを最初に作って、面白くなりそうだったら続けるし、今一ならやめる、もしくは方向性を変える訳です。
でもね、普通は、資金が限られているから、そうそう何度もトライできない。資金がつきたところで、終了です。


リーンスタートアップなど、スタートアップの成功の確率を上げる理論は、既に確立されています。しかし、理論通りに正しく努力したとしても、かなりの確率で失敗してしまうのです。
私の場合は、社内スタートアップということもあり、何度も何度もトライすることが、今のところ許されてますが、いつまでも失敗が許される訳ではないでしょう。


「じゃ、やっぱりSIでいいじゃん」みたいな単純な話でもない訳で、この辺のことを、Seasar Conference 2015で議論してみたいと思います。
かなり数のスタートアップと一緒に仕事をしてきたAmazon Data Service Japanの大谷さんに登壇してもらい、ぶっちゃけどうなの?と聞いてみたいと思います。また、彼は、SIer(ISID)から出てADSJに移った訳で、その辺もぶちまけてもらいましょう。


また、スタートアップとSIerのハイブリットで成功した事例として、またまたヌーラボの橋本さんに登壇してもらい、話を聞きたいと思います。
私は、スタートアップの失敗例をしゃべる担当&モデレーターをやります。


Seasar Conference、まだ、申し込みをしてない方は、下記のリンクから。
http://seasar.connpass.com/event/19317/

SmartNewsとBacklogの作り方

「人々が強烈なあこがれを持つような、ダンスを作るハード作ってよ」と会社にいわれたら、あなたならどうする?
自信も経験もないから断る? 僕は、自身も経験もなかったけど、これは面白そうだと直感的に思った。
そして、DJ&トラックメイカーに転身。この仕事をやり切ることを決意した。


これからは、DJ HIGACHANとして生きていきます。よろしくお願いします。


さて、DJ HIGACHANとしての最初のエントリは、「SmartNewsとBacklogの作り方」。
Seasar Conferenceの目玉セッションの一つです。浜本階生さんと橋本正徳さんに登壇してもらい、私がモデレータをつとめます。


SmartNewsといえば、全世界で1300万ダウンロードを突破し、アメリカでもMAUが100万を超えるなど、世界レベルで快進撃中のアプリで、その代表取締役の浜本さんは、世界レベルでモテモテです。
セッションでは、モテモテ浜本さんからどのようにSmartNewsが生まれたのかを聞いてみたいと思います。


Backlogは、僕も仕事で使っていますが、チームで開発を進めるときには、なくてはならないツールです。問題管理用のツールは、他にもいっぱいある訳ですが、なぜ、お金を出してまで、Backlogを使ってしまうのか? この辺の秘密を橋本さんに聞いてみたいと思います。


みなさんもこの二人に聞きたいことがあれば、ブクマかFacebookTwitterでコメントしてください。出来る限り対応します。


Seasar Conference、まだ、申し込みをしてない方は、下記のリンクから。
http://seasar.connpass.com/event/19317/

俺は守りに入らない、これが今の俺だ

Seasar Conferenceが久々に開催されます。
興味のある方はぜひお申し込みください。
http://seasar.connpass.com/event/19317/


正直、話す内容は、個々人にまかされているので、どんな感じになるのかはやってみないとわからないのですが、私は、今取り組んでいることを話したいと思います。
今、私が取り組んでいるのは、


「ダンスマシン(すっげー仮)の開発」


イメージはこんな感じ。



Padをたたきながら、ダンスを組み立てていきます。ダンスは、1,2小節ごとに組み立てていくことがほとんどなので、曲を作るのと同じような感じで組み立てていくことになります。出来上がったダンスは、Audioムービーの静止画の上に、シルエットで踊らせるようなことを考えています。
いわゆる、VJ用のマシンな訳ですが、DJのソフト&ハードと、MIDIで連動させることができ、曲とダンスを完全にシンクロできます。


こいつを、来年三月にテキサスのオースティンで行われるSXSWにもっていって、話題をかっさらうぜというのが、今の目標。
http://www.sxsw.com/
は、音楽、IT、映画の祭典なので、自分たちのプロダクトを披露するには絶好の場所かなと思っています。


今、毎日やっているのは、ダンス用の曲(EDM)の作成。SXSWまでには、オリジナルを3曲用意したいと思っています。
ある程度曲の目安がついたら、DJの弟子入りをして、DJをみにつけ、SXSWでは、DJ&VJ&トラックメイカーとして、ブースに立つつもりでがんばってます。


一番のポイントは、私が、ハードやソフトの設計/製作をするのではなく、DJ&VJとして、ハードやソフトの仕様を決める側にたつこと。そのプロダクトを最も使いたい人間になることが最も重要だと思っています。


面白そうだなと思ったら、ぜひ、Seasar Conference 2015にお越し下さい。
http://seasar.connpass.com/event/19317/