ひがやすを技術ブログ

電通国際情報サービスのプログラマ

日本IBMのリストラが始まった

「日本で「キャリア選択援助計画」を終了させる。浮いた1億ドルの多くを日本での「Workforce Action」(=リストラ)に使い、日本IBMの収益構造をより競争力のあるものにする。」

かねてから噂のあったIBMのリストラですが、現実におきてるようです。これは、景気後退局面に対するすばやい対応なのでしょうか。
直接の原因は、景気かもしれませんが、根本は、アメリカ流の株主至上主義じゃないかな。株主を大切にするのはもちろん重要なんだけど、株主のため、過度に短期の数字を良くみせようとするところにあるんじゃないかと思っています。これは、IBMに限った話じゃないけどね。


米IBMは、2005年にも欧州を中心に、1万〜1万3000人のリストラをやっています

とはいえ、会社の業績が悪い訳ではない。米IBMの第一四半期決算は、1株あたり利益、売上高とも前年を上回っている。それでも、株主のため、飽くなき利益の追求のためにリストラを進める。

短期の利益追求のために、長期の利益を失っているとしたら、それは、株主のためにもならないよね。
アメリカの株式上場企業の経営者が、短期の利益追求型なのは、直ぐに成果を出さないとポジションを追われてしまうからだと聞きます。じっくりやる余裕がない。だから、短期で成果が出やすいリストラという手段を選んでしまう。


ここで思い出すのが、アメリカの大統領制です。じっくりと政治に取り掛かれるように4年の任期があるわけです。上場企業の経営者も、短期の数字のせいで職を追われたりすることなく、じっくり経営できるようにならないと危険だと思うなぁ。


日本IBMは、つぎのような退職勧奨「四点セット」だそうです。生々しいですね。

  1. このままではPBC評価が下がる(3、4の暗示または明示、さらに減俸や降格をほのめかすことも)、という「脅し文句」
  2. 「特別セカンドキャリア支援プログラムのご案内」と題され、退職金(「一時金」+「特別支援金」)の額が書かれた一枚もののフォーム
  3. 再就職斡旋会社(パソナキャリア=今回のメイン、ほかにライトマネジメントジャパン、リクルートキャリアコンサルティング)のパンフレット
  4. 今後も一週間に一度程度面談を行う、という通告


追記:うちの会社のトップは、短期の数字で追われることはないので(少なくてもこれまではそう)、短期の利益のためにリストラすることはないです。それが、長い目で見ると株主のためになるから。
うちは中途にも優しい会社だと思うので、IBMの社員がうちに来てくれるなら、喜んで歓迎しますよ。