ひがやすを技術ブログ

電通国際情報サービスのプログラマ

不況の今こそ畑を耕せ

日本IBMのリストラが始まった - yvsu pron. yasで、不況のときに安直にリストラすると、中長期の利益を失うリスクがあるというエントリを書きました。
安直なリストラのどこに問題があるのでしょうか。一番の問題は、「人」という会社で最も重要な資産を失ってしまうことです。
人の首を切ることは直ぐにできるけど、人を育てるには時間がかかります。中長期の利益を生み出すのは、やはり人です。人という大切な資産を失ってしまったら、利益を生み出す源泉がなくなってしまうのです。

下請けに頼りすぎれば、システム会社として持つべき技術や機能の低下は避けられない。それでも業界を覆う下請け依存症は年々悪化の一途をたどっている。

正社員をリストラして、その分は、下請けに頼るとしましょう。一時的にはコストが下がるかもしれないけど、かわりに技術という大事なものを失ってしまう。
別にこれは、リストラだけに限ったことではなく、単価の高い上流に会社全体をシフトさせて、単価の低い下流は、下請け任せというSIerも同じことです。
失った技術の代償は大きい。技術をわかっていないと、設計はできない。さらに、ちゃんとした見積もりもできなくなる。
安直なリストラは、会社の空洞化を招きます。


不況のときこそ、人材育成(畑を耕す)に取り組んだほうがいい。仕事が減って余った時間を人材育成に使えばいい
不況のときこそ、研究開発するのがいい。他の企業が経費削減で、研究開発費を減らしているところの逆をいくのです。
そうやってまいた種は、不況から立ち直ったときに、きっと芽を出すことでしょう。


不況のときこそ、開発者は勉強したほうがいい。時間が余っているんだから、自分にもっと投資しようよ。これはチャンスと考えよう。

勉強をしていると、もっと開発効率が良い、バグが出にくい、仕様変更に強い開発手法などをしっていくわけですよ。そうすると5年以上前のやり方で押し進められるのが精神的にきつく感じてくる。これがもし勉強をしていなければ疑問に思わず、ひたすら土日も残業してやるわけです。

残念ながら効率よく開発するための打ち合わせや勉強会を開いて残業なくそうぜという流れにはなりそうな気配がない。というのは開発期間によって、拘束時間によってのみお金が発生するから。出来上がるものの品質は関係ない。

不況のときには、安さ、早さ、質がより求められるようになる。そういう要求に応えるためには、勉強して自分を高めるしかない。いまこそ、勉強すべきです。


不況のときこそ、畑を耕しましょう。未来の収穫のために。