おっさんへ(パロディ)

たまに「こいつはあの有名なxxxです」とおっさんを紹介される。
だいたい歳の頃は三十五歳以上、起業して経営者だったり、まあその背景は様々だ。
昨夜もそんな夜だった。


全く無関係な場所で、女子会をしていたら、「飲んでるから今からおいでよ」というお誘いが。僕は、たまに女子会に参加する。そのときには「やすえちゃん」と名乗っている。
このときには、仕方がないので、女子会が終わった後、いくことにした。


店に入ると数人のギョーカイもバラバラな、しかし知らない相手でもない人たちが囲炉裏を囲んでいた。
ほぼ貸し切り状態。


その日二度目となる夕食を僕は適当に楽しんでいた。夕食といっても、この手の付き合いのときには、酔っぱらわない必要最低限のものしか食べない。太るの嫌いだからね。
するとGoogleの某さんがつれてきた若者をおっさんが説教し始めた。まぁ、若者に厳しい話もしてあげた方がいいというGooglerの考慮らしい。


しばらく話を聞いていると今年の流行語大賞になるだろう言葉が発せられた。
「君からはコードの匂いがしない」


おっさんの説教は若者への愛があふれていた。いっていることは、自分の実体験に基づくものばかりだ。


しかし、おっさんの説教を聞いているうちに、自分の中の違和感は次第に大きくなり、ついに僕の口から不意にこんな言葉が出た。


「君(おっさん)、なにか危うくないか」


なぜ、そう感じたかというと説教の内容はすばらしいんだけど、全然その若者に響いている感じがしなかったからだ。だいたい、説教そのものが上の立場からするものなので、本当のことを言われたとしても、説教された人は、素直には受け入れがたいものだよね。説教って、一方向のやり取りだからどうしても伝わりにくい。


成功したおっさんがまさによく犯す間違いが、この「上から目線の説教」だと思う。いろんな成功を積み重ねているだけに、どうしても上の立場からの説教になってしまう。このような説教をする人を僕は「危うい」と感じる。


もし、若者に本気で何かを伝えたいと思うなら、やるべきことは、若者と同じ目線で向き合い、誠実に会話をすることではないだろうか。これは、何も若者に限った話ではない。目上の人にだってそう。誰かに本気で何かを伝えたいと思うなら、同じ目線で向き合い誠実に会話をした方がいいと思う。


こどもだってそうだよね。自分は大人、相手は子供みたいに接しても全然話をしてくれない。同じ目線で、同じ立場になって初めて心を開いてくれる。


うざいおっさんの話でも、おっさんが同じ目線で話してくれたら、もっと早くいいたいことが伝ったんじゃないかと思う。上から目線の説教で、人に何かを伝えるのは難しい。


僕は、説教なんていらないと思う。誰とでも、同じ目線で、誠実な気持ちで会話できれば、世の中は、居心地のいい場所になると思う。


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