ひがやすを技術ブログ

電通国際情報サービスのプログラマ

景気後退の局面はユーザ主体でSIがかわる

日経平均は、7000円割れが目の前ですね。企業の業績の下方修正も相次いでいますが、これらの下方修正は、最近の急激な円高・株安の前に予想したものだと思うので、さらに追加の下方修正が入るのではないでしょうか。

厳しい景気後退の中、われらSI業界が、業績回復に向けて、効率的な開発の方向へ舵を取っているかというと残念ながらそうはなっていない(と思う)のが現状です。
これまでは、多少高くても、安心感やブランドにお客様は金を払ってくれた。そんなこともあって、開発の生産性よりは、生産性が多少低くても確実な開発が好まれました。
例えば、プログラムと一対一に対応するようなプログラム設計書は、書くだけ無駄。そんなものより、プログラムを書いたほうがはやいと私は思っています。しかし、汎用機時代から脈々と受け継がれてきた、そして時代にあっていないプログラム設計書が今でも使われているのは、過去にうまくいっていたことを変える(やめる)ことは、リスクが高い、そしてプログラム設計書を書いたほうが品質が上がると、今でも信じているSIerが多いせいでしょう。
生産性を向上させることが、厳しく求められてきたわけではないので、その辺は疑問に思うこともなかった(あるいは気付かない振りをしてきた)わけですね。
多少(?)、生産性の悪い開発をしていたとしても、どこのSIerも似たようなことをやっているから、差がつかないから、変える必要もなかったということも言えるかもしれません。


でも、こういう状況は、景気後退の局面で変わってきています。動きの早いお客様は、SIerに丸投げではなく、自分たちも技術力をつけて、内製できる体制を整えながら、SIerと共同で作業していく道を選ばれています。今日、お会いしたお客様がまさしくそうでした。
SIerのほうも、お客様に自分たちの方法を押し付けるだけでなく、協力しながら最善の道を探すことが求められるでしょう。
今日、お会いしたお客様のように、みんなが変化するかといえば、そんなことはないと思いますが、これは良い変化だと思うし、われわれは、その変化に応えなければいけません。少なくても自分は応えたいと思います。