ひがやすを技術ブログ

電通国際情報サービスのプログラマ

Rubyにワクワク感以上に求めるもの

「『まつもとゆきひろ×最首英裕』〜Rubyを仕事に2008〜」の対談のレポートがあがっていたので、とりあえず気になった点を突っ込んでおきます。


最首氏はRubyJavaを比べたとき、「RubyJavaのように使うことができて、
JavaRubyのように使うことは出来ないかもしれない」と述べ、
RubyJavaのように使うことも危険だし、JavaRubyのように使うのも同じように危険だと思います。

またRubyを仕事で使うメリットとして
アジャイル開発がしやすい、プロトタイピングが容易」
「学習曲線が早い」ことを挙げた。
Railsがあるので、プロトタイピングはやりやすいと思います。アジャイル開発は、チームのマインドの問題なので、言語は関係ないよね。
「学習曲線が早い」というのは、賛成できないなぁ。

まつもと氏は「10年前のJavaに似ていると言われる」と述べ、
最首氏は「Javaの時はもっとひどかった。でも使っていくうちに進化していくものだ。
みんなが使うことが大切だ」と述べた。
Javaの時はもっとひどかった」ってのは良くわからない。実行エンジン(VM)としては、昔のJavaも安定してましたと思います(あまり不安定だったイメージがない)。パフォーマンスに関しては、昔のJavaと今のRubyを比較したことがないので、なんともいえないけど。

まつもと氏は「10年前、皆Javaをワクワクしながら使っていたと思うが、
現在ではそのような人は減ってきたと思う。
Rubyは10年、20年後、「つまらない」と言われないよう、
Javaと同じ轍を踏まないようにして、良いところは受け継いできたい」と述べ、
対談を締めくくった。
Javaをワクワクしながら使う人が少ないのは、Javaが仕事で使う言語だからだと思います。ワクワク感は、これまであったことのないものに触れたときに、感じることが多いと思いますが、仕事で使うときに、これまで出会ったことのないものが、いつもたくさんある状態は困るわけです。
私は、Javaの次にメジャーになる言語は、いまのところRubyが一番可能性が高いと思っていますが、メジャーになるなら、ワクワク感よりも仕様の安定化と、実行エンジン(VM)の信頼性の向上を第一優先で考えたほうがいいのではないでしょうか。