ひがやすを技術ブログ

電通国際情報サービスのプログラマ

なぜ、SIerが「なにを」作ったのかを公開しないのか

なぜ、SIerが「なにを」作ったのかを公開しないのか、それが私には不思議でならない。同じくソフトウェアを開発するものとして、納得が行かない。もちろんNDAの壁はある。私でさえ、開発に携わった事実そのものを公開できない案件をいくつか手がけて来た。しかし誰がどの案件を手がけたかすらデフォルトで非公開というのは理解に苦しむ。

あいかわらず弾さんの突っ込みは、内藤のフェイント(相手を見ずに自分の打ちたいところに打つ)のようだと思いつつコメント。
NDAがあるから」デフォルトで非公開というのは、「あたりまえ」だと思うけど、これだけだとつまらないので、もうちょっと突っ込んで書きます。
一番の原因は、「公開することがお客様にとってメリットがない」あるいは「公開するとマイナスになる」ことが多いからです。
特に社内に閉じているようなイントラ案件は、自分たちの動きが同業他社に知られないように隠しておきたいものです。隠さなくてもいいやつもあるけど、そういう案件は、外部に公開してもつまらないんだよね。公開されたほうも「ふーん、それで」みたいな。
イントラでも、公開することで、自分たちの先進性をアピールできるような場合は、公開されることもあります。三菱東京UFJSeasar2案件なんかまさしくそうです。
Seasar2、三菱東京UFJで採用
今語られるSeasar採用のなぜ? - 三菱東京UFJ銀行
この件は、メガバンクの事例としては、異例なんですよ。できてもないうちに採用だけで、プレスリリースしてるから。メガバンクは超慎重なので、通常は、後で失敗したときのダメージを考えて、できるだけリスクのあることはしないからです。
この辺の裏事情は、もちろん表に書けないけど、お客様にとって、メリットがあれば、事例は公開されるということです。
BtoC案件だと、サイトの宣伝にもなるので、お客様も事例公開を認めてもらえることも多いです。
ひまわり証券が国産オープンソースJ2EEフレームワークSeasar2を採用し新サイト構築
ソフトバンクBBのmy BBコミュニケーター
「日本初」,ひまわり証券がネット取引システムをFlex2とSeasar2でリッチクライアント化へ
「HTML画面をそのまま仕様書に」,5カ月で1000画面を構築した就職サイトPuffの高速開発手法
なんかは、そのパターン。
ネットや書籍で事例が公開される場合、メディアにとっても、意味のある(読者に読んでもらえる)ものじゃないといけないので、お客様が公開しても良いと考えていても、かならずしも公開されるわけではないところが、難しいところですが。