ひがやすを技術ブログ

電通国際情報サービスのプログラマ

プログラミングに誇りを持ちたいなら単価を上げること

僕は今回の案件で、システムのレスポンスに徹底的にこだわってる。
それには理由がある。
それは、プログラマの誇りを見せ付けたいからだ。

山本さんの気持ちは良くわかるけど、プログラマの誇りを見せ付けたいなら、単に良いものを作るだけではだめです。プログラミングの価値を高い金に結びつける必要があります。
だれでも、自分のことを高く評価してほしいと願っているはずです。そして、その評価が、金に結びつかないと、その努力は維持できないのです。
良い仕事をしても、だめな仕事をしても、もらう報酬が同じなら、人は努力しなくなる。努力しないから、良いコードはかけない。

この業界の問題、それはプログラムが、新人?3年目の作業と位置づけられていることだ。

ベテランでも、だめなコードを書く人はいるでしょう。それは、素質だとかの問題ではありません。余り金がもらえないから、人は自然に努力しなくなり、だから、だめなコードになってしまうのです。


プログラマの報酬を上げるためには、一人当たりの売り上げ・利益を高めなければなりません。そのためには、今よりも少人数でプロジェクト全体をこなせるようにならなければいけません。
より少人数で仕事をこなすためには、無駄を減らし、一人がいろんな役割を受け持つ必要があります。
分業すればするほど、情報の伝達コストが膨らみます。例えば、SEとPGを分業しているから、作業を引き継ぐために膨大なドキュメントを書かなければいけないのです。さらに悪いことに、単にコストがかかるだけではなく、情報を伝達する際に、どうしても漏れが発生するので、質も低下してしまうのです。
逆に、一人でいろんな作業(一般には上流も下流も)をこなせば、情報を伝達する必要がないので、無駄なコストが削減でき、さらに質も向上します(情報の伝達ロスがないので)。
少人数で、コストを下げれば、顧客から見ると全体では、これまでより少ないコストで、より質の高いものを得ることができるので、満足度はあがります。
開発者側も、一人当たりの売り上げや利益を上げることができるのです。


頭の先から尻尾まで、仕事をするためには、元請で仕事を請け負う必要があります。下請じゃ難しい。
とはいっても、いきなり元請で仕事を取ってくるなんて無理だと思う人も多いことでしょう。でも、そう考えている限り、今の状態から抜け出せない。


テレビ東京でやっているカンブリア宮殿には、毎週成功した社長が出てきますが、どこも下請けで成功したところはありません。最初は、下請けだったとしても、途中で、それではだめだと気付いて、自分たちのユニークな技術で、市場を開いていった人がほとんどです。


自分たちの会社は、どの会社にも負けないようなユニークな技術を持っていますか。あるなら、小さな会社でも、顧客に認めてもらえるチャンスはあります。
残念ながら今はユニークな技術がないというところは、ユニークな技術者を育てるべきです。そうでないと利益率が低い仕事しか回ってこなくなります。


うちの会社も残念ながら、エクセレントカンパニーではない。上流だけで、下流は、パートナー様の力をお借りすることも多い。まぁ、これは、うちの会社だけでなく、大きなSIerはたいていそうですが。
これまではそれでも何とかやっていけました。でも、この不況の中、これまでと同じことをしていてはだめでしょう。最初から最後まで、全部自分たちで開発するようになれなければいけないと思っています。


嘆いているだけでは何も変わらない。何もしなければ状況は悪化するだけ。行動(Change)するしかないのです。