ひがやすを技術ブログ

電通国際情報サービスのプログラマ

モデリングの幻想

モデリングの本の中で、本質的なモデルを抽出すると

  • 仕様変更や機能追加に強くなります。
  • 本質的なモデルはドメインを超えて再利用できます。

なんてことが書いてあるのをよく見かけます。
そこで私は疑問に思うのです。
これが本質的なモデルってどうして分かるのだろうと。
ある程度経験を積めば、これに似たようなことを前にやったなと
パターン的なところが見えてきます。
しかし、同じ業界・同じ制度に基づいたシステムでも、
会社が違えば、まったくやり方が変わる場合もあります。
同じ会社の中でも、部署によって、あるいは人によってもやり方が
変わる場合もあります。


本質的なモデルって所詮、幻想ではないでしょうか。
だって、誰も本当に本質的かどうか証明できないのですから。
残念!!!
そこで私は思うのです。

今、目の前にいるユーザのニーズを必要最小限で満たすことが正解なのだと。
過去の経験は、ユーザのニーズを引き出すための引き出しに使えば良いのだと。
はっきりいって、ドメインは案件ごとに変わります。
ドメインのことを最も知っているのは、ユーザです。
ユーザにレビューしてもらい、OKをもらうことが大事なのです。
例え、エンジニアが正解だと思っても、ユーザがレビューできないものは、
正解だとは言えません。
私が概念モデルなんてのが嫌いなのは、ユーザがレビューできないと
思っているためです。
それより、業務フローからはじめた方が、よりユーザのニーズを
聞き出すことが出来、レビューもしてもらえます。


ユーザにレビューしてもらえる開発プロセスこそ、
最も確実に正解にたどり着けるのではないでしょうか。