ひがやすを技術ブログ

電通国際情報サービスのプログラマ

何もストイックなことばかり書かなきゃいけないもんじゃなし

西田君が「あとで消す」って書いてたエントリがあった。

消してしまったものを、引用で復活させるのもアレなんで引用はしないけど、簡単に要約してしまうと、「正しく有益なものでなかったら書くべきじゃないな」という個人的なポリシーの話だった。まぁ一生懸命「他人のため」に書いている彼に水を差してもしょうがないけど、高々blogにそんなに気合入れなきゃいけないんだろうか。

彼の書くものは非常に真摯で、よく整理されている。彼のそういった能力は素晴しいし、それに期待をする人も多いだろう。間違いを垂れ流しに書く人達よりは、ずっといいと思う。

でも、件のエントリを見た時に「果してそこまでストイックにならなきゃいけないんだろうか?」と思ったものだ。もちろん正しさを追及するという姿勢が悪いわけじゃない。

技術者は、ストイックであったほうがいいというその気持ちは良くわかります。これは、西田さんのように書き手側だけではなく、読み手のほうもそうでしょう。「技術者のblogはストイックであったほうがいい」というように。

新規プロジェクトなので、現時点で?最新かつ安定している”フレームワークを選ぶ事になりました。
# 当然、要件を満たすもの。
正直、Seasar以外に魅力的なフレームワークを探し出す事もできず、Seasarで行こう!と言う事になりました
ですが、ある日、「Seasarの開発リーダのブログ読んだ事ありますか?」と喫煙所で聞かれました。無いので、「無いよ」と正直に答えたところ、「一度読んでみてくださいよ」との事。
『今後のSeasarの雰囲気がわかるかも・・』と思いさっそく読んでみました。
「なになに?おぉー●●●●ってのがリリースされたのかぁー。ところで●●●●ってなんだろ?」
上記のような感じで、私には技術的な事しか頭に入りませんでしたが、
別チームのリーダは、「気にくわぬ!」の一言でした。
そして、次の日には「こっちのプロジェクトはRailsで行くことになった。」との事。

このリーダさんも「技術者のblogはストイックであったほうがいい」と思っているんでしょうね。その気持ちは良くわかります。
まさたかさんもそう思ってるしね。

最後のほうで、ひがさんに苦言を一つ言ったんだけど、ひがさん寝てたかな?ひがさんはアルファーブロガーを目指してもいいのだろうけどあんまり向いてないよ(痛いよ)って。ひがさんは自分の立場をしっかり理解してもらわないと。既に名の知られたカリスマソフトウェアアーキテクトで、これからも新しい技術領域(Slimなど)を開拓しようかっていう人なんだし。不満溜め込んで手を動かさずにネットに群れてる勤怠悪い奴らに人気とったってしょうがないでしょ、いや、マジで。あ、書いちゃったw。これって介入じゃないよね?

別にアルファーブロガーなんて目指していないけど、マジで(苦笑)。
blogのスタイルを変えたのは、今年の2月からなんだけど、これには理由があります。
私の仕事は、「人々に喜んでもらえるオープンソースのプロダクトを提供すること」です。何が難しいかというと「どうすれば人々に喜んでもらえるか」を考えることです。
この「どうすれば人々に喜んでもらえるか」ということを考えるための訓練としてblogを選んでみたわけです。blogを書く目的を「どうすれば人々に楽しんでもらえるか」というふうに位置づければ、考えることはかなりにているから。
オープンソースのプロダクトを開発するのは大変なので、何度も試して感触をつかむということは難しいのですが、blogなら気軽に毎日チャレンジできます。日々繰り返すことによってそのノウハウがたまってくるわけです。これは、オープンソースのプロダクトの企画を考える上でも役に立ちます。


最近出したプロダクトの企画にSlim3というものがあります。このSlim3は、ざっくりいうと「ライバルに自分たちの強みであるノウハウを提供する」というものです。これには、結構多くの人が驚いたのではないでしょうか。以前の私なら考えもしなかったことです。
でも今の私は、「どうすれば人々に楽しんでもらえるか」を毎日考え、人々の反応を毎日分析するっていうのを繰り返しているので、NTTデータとCTCとのディスカッションの中で、SpringにHOT deployを提供することが「多くの人に喜んでもらえる」と感じたわけです。
このアイディアを思いつくきっかけになったのはこの辺のエントリ。
CTCと夜の決闘


「どうすれば人々に楽しんでもらえるか」を考えるのは、オープンソースのプロダクトだけではなくて、多くのことに役に立つはず。こういう能力は、一朝一夕では成り立ちません。日々繰り返して訓練することが大事です。blogはその良い訓練になると思いますよ。