iPhoneは老害リトマス試験
この老害リトマス試験は、スーツな人もギークな人もスイーツな人も受けて欲しい。自分の老害危険度がわかるはず。
老害とは、「状況の変化を認識できず、古い考えを押し通し、回りに迷惑をかけること」。
詳しくはこちら。
SI業界の老害が若手と下請けを蝕む理由
日本版iPhoneのニュースを見たとき、あなたはどう思っただろうか。
「ぜひ欲しい」と思ったあなた。正常な反応だけど、「でも、それだけ?」
日本でiPhoneがどれくらい売れるのかを予想してもあまり意味がない。だって、神様でもない限り先のことはわからないんだから。
でも、これだけはいえる。
「iPhoneは新しいアプリケーションプラットフォームになる」
新たなアプリケーションプラットフォームの立ち上がりに参加できるなんてすごい幸運だ。スーツな人なら、新しいビジネスを考え付けば、大もうけできるかもしれない。
ギークな人なら、このわくわくするテクノロジーを極めて有名になれるかもしれない。クールなことを思いつくかもしれない。Javaのような成熟した世界で有名になるのは難しい。でも、iPhoneSDKの世界ならまだまだたくさんチャンスがある。
iPhoneをビジネスチャンスだと捉えられる人は、老害になる心配はないだろう。アンテナの感度が高いし、受け入れた情報に対して素早く行動ができるということだから。
iPhoneを単に欲しいと思ったあなた。今のところ老害ではないけど。将来的にもそうならないという保証はない。もっと、いろんな角度からものを見るようにしよう。
老害リトマス試験的に危険なのはこのような態度。
「今朝、iPhone 3Gの発表があったが、iPhone独壇場の時代は終わったと思っている」と千本社長は言う。理由は(1)iPhoneの成功を見た世界の強力なキャリアが、タッチパネル搭載端末を今後続々と投入していく、(2)2G版iPhoneで採用されていた、Appleとキャリアが通信料金を分け合うレベニューシェアモデルは、オペレーターにメリットがない――ためだ。
iPhoneの良さは、本質ではない機能をこそげ落とした潔さにある。"Less is more"の精神だ。これを理解できずに、タッチパネルだけを真似てもヒットするプロダクトは生み出せないだろう。
単に機能的にライバルに追いつけばよいという昔ながらの発想しかできなければ、今の状況には対応できない。しかも、レベニューシェアモデルの話は情報的に古い(iPhone 3Gではレベニューシェアをしないから)。
さて、あなたの老害リトマス試験は、大丈夫だっただろうか。