Tapestry入門記(5) Visit - ひがやすを技術ブログ

前回Visitオブジェクトに軽く触れたので今回のテーマは、
Visitについてです。
Visitはセッション単位に作成されるユーザ定義のオブジェクトです。
Servlet APIに依存せずにテストもしやすくするという
Tapestryの配慮なのでしょう。
今回は、定番であるカウンターを作ってみます。
Visitオブジェクトは、アプリケーション仕様 or web.xmlで定義します。
今回は、アプリケーション仕様で定義します。



<property name="org.apache.tapestry.visit-class">  

    hello.Visit

</property>

Javaのコードは次のようになります。



package hello;
import java.io.Serializable;
public class Visit implements Serializable {
    private int count_;

	

    public int countUp() {

        return ++count_;

    }

}

セッション(実際はEngine)に格納されるのでSerializableをimplementsする
必要があります。
Visitをページクラスから利用するには次のようにIPage#getVisit()を使います。



package hello;
import org.apache.tapestry.html.BasePage;
public class Counter extends BasePage {
    public int countUp() {

        Visit visit = (Visit) getVisit();

        return visit.countUp();

    }

}

getEngine().getVisit()だとEngineにVisitがキャッシュされてないと
nullが返ってきます。最初はまりました。心より恥じる。
さて、次はCounter.htmlです。



counter:<span jwcid="counter"/><br />

<a href="#" jwcid="refresh">refresh</a>

Counter.pageはつぎのようになります。



<component id="counter" type="Insert">

    <binding name="value" expression="countUp()"/>

</component>

<component id="refresh" type="PageLink">

    <static-binding name="page">Counter</static-binding>

</component>

counterコンポーネントのexpression属性に注目してください。
ページのメソッドを呼び出すときにはcountUp()のように()をつけます。
前にページのプロパティは、プリミティブ型ではなく、ラッパークラスを
使ったほうがいいみたいと書いたのですが、Insertコンポーネントを
使う場合はプリミティブ型でも問題ないようです。
これで、カウンターは完成です。Tomcat5は終了時にセッションを
保存してくれるようで、ブラウザをつなぎっぱなしで、
Tomcatを再起動するとカウンターの値が維持されました。